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お荷物の分別・整理整頓・処分だけではなく、 既存の「遺品整理」・「生前整理」のイメージを 一新することも目標としている理念とは? 創業者の新井氏のインタビュー。

リサイクル業界への信頼を損なわないために

近年、「遺品整理」・「生前整理」のサービスを行う企業が増えていると聞きます。このサービスを行う一新堂はどのような経緯で発足されたのでしょうか?

一新堂はアライ・リステム株式会社の新しいサービスとして発足しました。昭和11年に設立したアライ・リステムは金属のリサイクルをしており、金属の受け入れと材質ごとの選別処理までを自社で行い、材質ごとに専門業者へ処理委託や売却を行うシステムを取っています。

遺品整理・生前整理のサービスを行う業者の多くが、同業ともいえるリサイクル業者なのですが、中にはお客様に高額請求をしたり、遺品を大切に扱わないばかりか不法投棄するという悪質な業者も少なからず存在しています。そして悪質な業者による被害が年々増加しているのを身近に感じていました。

この中で私たちが一番感じたのは「この状況が続くとリサイクル業界そのものの信用が失われてしまうのではないか?」という危機感でした。そのような事態を防ぐために、アライ・リステムが培ってきたノウハウを活かし、遺品整理・生前整理のサービスを行う一新堂を発足いたしました。

時代のニーズに応える「生前整理」

「遺品整理」だけではなく「生前整理」のサービスも行う形をとられたのはどうしてでしょうか?

自分にもしものことがあった時のために、残された家族へ伝えておきたいことをまとめておくエンディングノートが書店や文具店で販売されていることが象徴するように、物理的・時間的・金銭的な負担をお子さんに負わせないようにと、遠くない未来に向けて「終活」をされる方々が増加しています。

その「終活」の一環として手元にあるモノの整理をする「生前整理」があるのですが、高齢の方にとってモノの整理を行うのは想像以上に重労働です。また世代的にモノのない時代に生まれたこともあり、簡単にモノを捨てられず、整理作業がなかなか捗らないとも聞きます。

また親御さんが高齢者向け住宅などの施設に入るため、お子さんが家を整理するケースもあります。しかし働き盛りのお子さんにとっては、整理のため実家へと行き来するだけでも多大な時間的負担となります。そんな様々な方の力になりたいというのが、生前整理のサービスも行うことにした一番の理由です。

一新堂に「生前整理」のサービスを依頼されるお客様はどんな方が多いのでしょうか?

お子さんが成長されて家を出て、お子さんご自身の家庭を持つようになった中、自分たちの新しい生活のスタートとして持ち物の整理のお手伝いを依頼されるお客様も多いです。そういった方からは「部屋を片付けられない原因が分った」、「捨てられないと思っていたモノが捨てられるようになった」といったお声もよくいただき、新しい生活をより良い形でスタートするお手伝いができたと自負しております。

また、持ち物の整理と処分をなかなかできない親御さんをお持ちの方からもご依頼をいただきます。先ほども申しましたが、どうしても年齢が上の世代ほど簡単にモノを捨てられません。そこで親御さんとお子さんの間に第三者として入り、モノの整理を行うことが双方にとってどんなメリットがあるのかなどをご説明し、納得いただいてから整理のお手伝いをはじめるケースも少なくありませんね。

「遺品整理」「生前整理」のイメージを変えるサービスを目指して

既に「遺品整理」業者は多く存在しております。そういった業者との差別化が課題になってくると思うのですが、一新堂だからこそできるサービスを挙げるとすれば何でしょうか?

遺品整理にせよ生前整理にせよ、分別・整理整頓・処分と大まかな作業の流れは決まっています。しかし作業の中でお客様からいただくご要望は実にケース・バイ・ケースと言って良いほどに様々です。このマニュアル化しきれないお客様からのご要望にただ応じるだけでなく、もう一歩進んだプラス・アルファとなるサービスを今後お客様にご提供できればと考えています。

例えば、お客様が「価値がない」と思って処分を希望されたモノを査定したところ、コレクターにとっては貴重なモノであることが判明した、ということが度々あります。また、モノとしての価値を再び見出されたモノをお客様が選ぶ自治体や団体などに寄付できるようにするなど、遺品整理・生前整理をする中で社会貢献へとつながる活動にも参加できるシステムを確立し、サービスのオプションとしてご用意できればと考えています。

社会貢献につながるオプションがあるのは、依頼する側としてもうれしいですね。モノを処分するという行為に高齢の方が感じてしまう、後ろめたさのようなものが軽減される気がします。

私どもが長年取り組んでいるリサイクル業は、環境省が制定した「Reduce=リデュース(発生制御)」、「Reuse=リユース(再利用)」、「Recycle=リサイクル(再資源化)」、いわゆる「3R の精神」をベースに業務活動をしています。また、遺品整理・生前整理業では、この「3R」に加えて「Repair=リペア(修繕)」、「Reject=リジェクト(余計なモノの排除)」、「Revalue=リバリュー(モノの価値を再び見いだす)」の3つを加えた「6R」が必要だと言われています。

この「6R」を実行するだけでなく、様々な分野の方々と協力しあいながら「6R」からさらに一歩進んだサービスを提供することにより、多くの人が「遺品整理」・「生前整理」に対して抱かれている重苦しいイメージを、前向きなものへと変えるのが私たちの一番の目標です。

モノを選別して、残すものと処分するものに分け整理をする。そして、そのモノに社会や次の世代の人たちにとっての価値をプラスし、未来に残るモノにするお手伝いをすること。これを一新堂の使命とし、様々なサービスを展開していければと考えています。